現在、トランプ大統領の関係で、NAFTAの見直しを考えられています、同時にTPPに再度、アメリカが参加するか等の議論がなされています。しかしながら、実際、メキシコをアメリカから分離することは非常に難しい、歴史的な繋がり、かつ、多くのメキシコ人がアメリカの労働の担い手に既になっており、彼らなくしては米国経済の存続は難しいというのが多くの見方です。
日本企業が、メキシコに工場を建設する場合、特に自動車関連であれば、ガナファト州ガナファトが、進出先の候補、主要な地域としてよく知られています。理由として、多くの日系メーカー(マツダ、ホンダ、トヨタ等)が既に工場を建設済、あるいは建設計画があり、また労働コストも米国に比べると非常に安価であることが挙げられます。ただし、実際に現地の多くのメーカーからは、従業員の定着率について、少しでも報酬が良いと、直ぐその職場へ移るため、雇用の維持・確保が非常に難しいと疑問の声を聞きました。
一方、メキシコの北部、ティワナク地区(以前パナソニック等の日系企業が進出した地域)よりも治安が良く、住みやすい街であること。また、世界遺産の街並みも素晴らしいとの声も多いのも事実です。しかしながら、滞在中に日系企業の会合があり、参加させて頂きましたが、話を聞くと、その会合も、治安のため、会合毎に場所を変える必要があるとのこと。素晴らしい世界遺産があり、治安も良いとされている地域でもこのようなことを懸念する必要がある、これがメキシコです。
なお、メキシコへは合計5回ほど訪問しましたが、ガラファトは一番好きな場所で、食事も美味しく頂けるレストランが沢山ありました。メキシコを訪問される折は、ぜひ、ガラファトも検討ください。