アメリカへの進出・販路拡大(合弁会社の設立、M&Aクロスボーダー)【海外ビジネス事例①】

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アメリカ進出の事例(合弁会社の設立)

アメリカ進出に関しては色々な形が有ります。今回は、私が最初に経験した実際のケースをベースとしたカナダの代理店との合弁会社の設立によるアメリカ進出・販路拡大の事例をご紹介します。

その代理店にはカナダ市場を任せていました、その会社は工場向け、特に食品(海産品含む)工場向け機器に関しては実績と経験があり、且つ、若い社長(20代後半)で私との息が合い、信頼関係も構築でき、独自で会社設立をして進出するよりも、既に彼が設立しているアメリカ内の会社との合弁の道を選びました、それは、既に会社が存在し、客先が存在し、且つ、市場へのアクセスに関してのノウハウを有しているため、一緒に会社運営をすることにより数多くのことを学べると判断したからです。

会社はアメリカのマサチューセッツ州のボストン近郊に合弁会社を立ち上げ、出資比率はカナダの代理店が49%、当社が51%。社長はカナダの代理店社長が兼務、副社長は私ということになり、私がボストンに常駐し、実質の経営を見ることになりました。この時点において、近い将来、合弁会社を解消し、独立した会社にする確かな意思を持っていました。それは、合弁は文化の違った会社が一緒になることで、長期的に経営を継続していくのは非常に難しい為です、従って、早い時期にノウハウ、客先を引き継ぎ、独立会社なることを計画していました。

クロスボーダーM&Aによる北米(アメリカ・カナダ)地域における販売網の安定化とシナジー効果

カナダの代理店社長はカナダの会社が忙しく、殆ど私に任せきりで、最終的には、予定通りカナダの代理店が保有していた49%の株式も買い取り、当社が100%の株式を保有する会社にしました。その時に、株式の評価も第三者を入れ適正に行い、その額にビジネスノウハウ、既存客先の移行費用も含めて両社合意の上、円満に会社形態の変更を完了しました。その後も、継続してカナダ市場においてそのカナダの代理店として販売をしていただき、且つ、ボストンの当社に対しても好意的に支援をしてもらいました、カナダの会社社長と友好的な関係が続いていました。

事例にみる販路拡大成功の鍵

このことで得た私の教訓は、合弁設立に関してTimelyに動き、かつ、 自分自身が自ら乗り込み、現地の従業員と勢力的に販路拡大に汗をかき、かつ、株式購入に関しても公平以上に進めたことにより、カナダの代理店社長の信頼、評価を貰えたことであったと思います。

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